検査・治療について
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聴力検査
聞こえや耳鳴りの症状のときに受けていただきます。
ピーピーと音がなったらボタンを押してもらい、聴力を判定します。
健康診断で異常がないとされた方でも、低音部の聴力障害では難聴が見逃されている場合があります。
耳の症状で耳閉感(じへいかん)というものがあります。飛行機や高層ビルのエレベーター、トンネルなど気圧変化があったとき、耳がつまる・ふさがった・音が響く・こもるような感じになることがありますが、気圧変化がないのにこれに似た症状がでることです。この耳閉感の症状でも、軽度の難聴や一部周波数の聴力障害の場合があり、聴力検査で浮き彫りになります。
内視鏡検査
耳鼻咽喉科では鼻から細いファイバースコープを入れ、鼻・咽頭・喉頭を観察、診断します。咽頭がん、喉頭がん、声帯ポリープ、声帯麻痺、嚥下機能障害などの診断を行います。
当院ではNBI(Narrow Band Imaging)機能のある内視鏡を採用しています。光の波長のうち、390〜445nm(ナノメートル)と530〜550nmの2種類の光を用いてより血管を強調した画像を得る機能です。早期のがんを発見しやすくなっています。
病理検査
咽頭、鼻内や皮膚の腫瘍など手術で採取したものを病理検査に提出し、良性・悪性の診断、確定診断を行います。
甲状腺腫瘍や頸部リンパ節腫瘍では針細胞診を行い、良性・悪性の診断を行います。細い針(肘の注射と同じ太さです)を腫瘍に刺し、細胞を採取します。当院では診断精度向上のため、エコーで病変を確認しながら検査針を穿刺しています
アレルゲン検査
血液検査でアレルギーの原因を調べる検査です。
アレルゲンを調べる意味としては、、、
自分のアレルゲンが何かが分かることによってアレルゲンを体に寄せ付けないよう、生活を工夫することができます。
スギとダニのアレルギーであれば舌下免疫療法を行い、体質から治療することができます。
ペットを迎え入れる前にアレルギー症状のある人はアレルゲン検査をお勧めします。
幼稚園のころはダニ、ハウスダストだけであっても、小学校3,4年生ぐらいからスギ・ヒノキ花粉症が出る人が多いです。
当院で行っている抗原(アレルゲン)検査
・View39
採血検査により39種類のアレルゲンを調べることができます。
非特異的IgE、好酸球などの項目も同時に測定します。
結果がでるまで5~7日ほどかかります。
吸入系その他のアレルゲン | 食物系アレルゲン | ||
---|---|---|---|
室内塵 | ヤケヒョウヒダニ ハウスダスト |
卵 | 卵白 オボムコイド |
動物 | ネコ皮屑 イヌ皮屑 |
牛乳 | ミルク |
昆虫 | ガ ゴキブリ |
小麦 | 小麦 |
樹木 | スギ、ヒノキ、ハンノキ(属) シラカンバ(属) |
豆・穀・ 種実類 |
ピーナッツ、大豆 ソバ、ゴマ、米 |
草本類 | カモガヤ、オオアワガエリ ブタクサ、オオアワガエリ |
甲殻類 | エビ カニ |
空中真菌 | アルテルナリア(ススカビ) アスペルギルス(コウジカビ) |
果物 | キウイ、リンゴ バナナ |
真菌 その他 |
カンジダ、マラセチア(属) ラテックス |
魚・肉類 | マグロ、サケ、サバ 牛肉、鶏肉、豚肉 |
睡眠時無呼吸検査(携帯用装置による簡易検査)
検査装置を貸し出し、自宅で検査します。
寝る前に装置を付けていただき、睡眠中に無呼吸の状態を計測します。
無呼吸低呼吸指数(1時間当たり無呼吸・低呼吸が何回起きているか)を計算します。
結果に基づいて、CPAP治療など治療法について説明させていただきます。
レントゲン検査
副鼻腔炎の状態、腫瘍の影などないかを確認する検査です。
エコー(超音波)検査
甲状腺、耳下腺の腫瘍、腫脹やリンパ節腫大の診断に用います。
重心動揺計
開眼・閉眼で直立してもらうことで、めまいの診断や改善度の判定に役立ちます。
嗅覚機能障害
アリナミン注射をして、臭いが感じる時間を測定します。嗅覚障害の予後判定に役立ちます。
シェロングテスト
横になって10分間、その後10分間起立していただき、血圧・脈拍数の変化を調べます。起立性調節障害(起立性低血圧)の検査です。
血液検査
一般的血液検査
味覚障害の血液中亜鉛濃度
甲状腺機能
おたふくかぜの抗体など
細菌検査、ウイルス検査など
インフルエンザウイルス、溶連菌、アデノウイルスの迅速検査
咽頭淋菌・クラミジア検査
細菌培養検査
スギ花粉症舌下免疫療法
当院ではスギ花粉症舌下免疫療法を行っています。
舌下免疫療法はスギ花粉症を体質から治すことができる唯一の治療法です。
スギエキス錠を毎日1回、舌の裏にいれることで体を慣らしていく治療法です。
約6割の方にくしゃみ、鼻汁、鼻閉、目のかゆみなどの症状が改善する効果、約2割の方に完解(症状がほとんどでなくなる)が認められます。
舌下免疫療法は学会主催の講習会受講などで認定・登録された医療機関・医師のみが行うことができます。
スギ舌下免疫療法の実際
治療の開始はスギ花粉飛散時期を避ける必要があるため、6月1日~11月30日となっています。
事前に治療の説明、アレルゲン(アレルギーの原因)検査を行います。初回投与日を予約します。
初回投与日は院内で薬を服用し、30分間院内で待機していただき副作用がないか、確認させていただきます。
1週間後に再診、その後は月に1回の受診となり、最低3年間は通院を続ける必要があります。
舌下免疫療法をお勧めする方
- 治療期間が長期(3~5年)かかるとしても根本的に治療したい方
- 薬を減らしたい・やめたい方
治療を受けることができない方
- 重症気管支喘息患者
- 5歳未満、65歳以上の方
- 妊婦・授乳婦(治療開始後の妊娠で治療を中止する必要はありません)
- 非選択的β遮断薬内服患者
- 全身性ステロイド薬内服患者
- 悪性腫瘍・自己免疫疾患・免疫不全患者
メニエル病に対する中耳加圧療法
メニエル病に対する中耳加圧療法を行っています。
メニエル病はめまい、難聴、耳鳴、耳閉感の症状が発作的に繰り返す病気です。
難治性めまいのメニエル病に対して手術治療も行われてきましたが、近年、内科的治療と手術治療の間に位置する、中耳加圧療法が開発されました。中耳加圧機器は海外では認められていましたが、日本国内で承認されるようになり、当院でも治療を採用しています。
中耳加圧療法の実際
メニエル病の診断のため、平衡機能検査、聴力検査などを行います。
適応のある方には中耳加圧装置を当院から貸し出しいたします。1日2回3分間、耳内にチューブの先を押し当て治療します。チューブから弱い気圧が鼓膜にかかります。
お渡しするめまい手帳に症状を書き込んでもらい、1か月に一度受診していただきます。治療は保険適応です。
繰り返すめまいに悩まれている方は、一度ご相談ください。
ピアスホール作成
ピアスホール作成を自費診療で行っています。
- 耳垂(耳たぶ) 3,000円(1カ所につき)
- 耳介(ヘリックス)など 5,000円(1カ所につき)
(税込み)
前もってピアスホール作成予定部にしるしをつけ、患者さんに位置を確認してもらいます。左右対称な位置になるようによく確認します。
専用のピアスガンで滅菌された医療用ファーストピアスを貫通させ、ピアスホールを作成します。ピアスガンの処置は一瞬です。
ファーストピアス装着後は、穴が落ち着くまで1ヶ月間ファーストピアスを外さずに自分で消毒をしていただきます。
ピアスホールは感染を起こす危険があります。炎症を起こした場合は速やかに受診してください。
ピアスホールが安定したら、自由に好きなピアスを付けていただけます。
当院では小中高校学生へのピアスは行っておりません。
20歳未満の方は保護者同伴で、同意書の記入が必要です。
手術治療
下鼻甲介粘膜焼灼術
アレルギーによる鼻閉が重症の方に行います。
鼻粘膜を高周波で焼灼することにより粘膜を変性させる手術です。
局所麻酔で行います。実際の手術時間は5分程度、麻酔から止血確認して帰宅できるまで30-40分程度です。
1週間程度粘膜が腫れて鼻閉が強くなりますが、ゼリー状に変性した鼻粘膜が取れると鼻閉が改善していきます。9割以上の方で鼻閉に対する効果があります。
鼓膜切開術、鼓膜チューブ挿入術
急性中耳炎や滲出性中耳炎で重症、難治の方に行います。
その他、
鼻出血に対する電気メスによる止血術
耳、顔面、頸部のおでき(粉瘤、アテローマ)、先天性耳瘻孔の切開排膿
口腔内乳頭腫切除
舌小帯短縮症の切開術
など行っています。
点滴治療
重症の急性扁桃炎や急性副鼻腔炎などに抗菌薬(抗生物質)の点滴を行っています。
メニエル病などめまい疾患に点滴・注射治療を行っています。
突発性難聴など急性難聴では病状によりステロイドなどの点滴治療を行っています。
顔面神経麻痺では病状によりステロイドなどの点滴治療を行っています。